205:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:14:44.28 ID:vYhwAq/BO
「彼女、貴族の出なのしら」
「だとしたら他の貴族連中が不憫だね」
「あの女の所為で貴族全体が『あんなもの』だと思われるんだから」
背後に届かぬようにひそひそと会話していると、
横にいる兵士が「お願いだから、余計なことは喋らないでくれ」と目で訴えてきた。
疲れ果てた彼の顔を見て気の毒に感じたのか、二人は黙って頷き口を閉ざした。
背後から聞こえる雑音は止みそうにないが、一行は地下通路を進んでいく。
それから三つの分岐路を通過すると入り組んだ迷路は次第になりを潜めていき、遂には開けた一本道となった。
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