勇者「救いたければ手を汚せ」 
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204:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:13:26.09 ID:vYhwAq/BO

「暑苦しいわね。少し離れなさいよ」

「っ、はい。申し訳ありません」

背後で彼女のお小言に付き合っている兵士が気の毒でならない。

転移陣起動を任されている魔術師だ。機嫌を損ねるわけにはいかないのだろう。

しかし、だからと言ってあそこまで下手に出る必要はあるのか。

彼女も彼女だ。

文字通り命を賭けて自分を警護してくれた彼等を使用人か何かと思っているのだろうか。

「もっと楽だと思ったから引き受けたのに、これじゃ話が違うわ」

背筋を伸ばし指先まで意識しているような立ち振る舞い、やけに板に付いた横柄な態度。



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