192:名無しNIPPER[saga]
2016/12/16(金) 02:10:46.81 ID:NG5ps7hHO
(これでも死なないというのか)
(とうに元素供給量の限界を超えているのに…)
更に出力を上げるべく、暴走する元素供給陣に再び手を触れる。
灼けるような痛みが走るが構わない。
自分の肉の焦げる臭いに顔を顰めながら、陣の供給出力を上げる。
しかし、陣自体が耐えきれなくなったのか稲妻は虚しく掻き消えた。
解放されたオークはのろのろと立ち上がり、虚ろな目で再び鋸を振りかざす。
何度も陣に手を触れるが起動する気配はない。
(駄目だ、起動しない)
(もう、打つ手がない。お婆さん、ごめんなさい……)
諦めかけたその時、ひび割れた陣から紫がかった稲妻がどっと噴き上げた。
その威力は先程の比ではなかった。
ごわついた体毛は忽ち燃え上がり、剥き出しの皮膚に亀裂が走る。
体毛と同じ灰色の肉は稲妻の中でべりべりと剥がされ、空中で塵と化していく。
白目を剥いた眼球は眼窩から飛び出して尚も膨らみ続け、遂には爆ぜた。
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