勇者「救いたければ手を汚せ」 
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167:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 01:18:27.85 ID:qKo0UXK4O

「装填完了しました」

「分かってる」

差し出された狙撃銃を奪い取るように手にすると、再び瓦礫を投げようとしているオークを捕捉。

照準が定まると同時、瓦礫を振りかぶったオークと視線がぶつかった。


「笑うな化け物。二度も通じるかよ」


明確な怒りを滲ませた声と共に、彼は引き金を引いた。

撃ち出された弾丸は左胸部を撃ち抜き、跡形もなく消し飛ばした。

支えを失い宙に浮いていた瓦礫が地面に落ち、鈍い音を立てて転がる。


(……死ぬなよ。死んだら、何も言えないだろ)


二度と喋ることのなくなった喧しい部下に哀しげな視線を送り一呼吸吐くと、隊に声を掛けた。


「此処一帯の異形種は殲滅した」



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