84:名無しNIPPER
2016/12/17(土) 21:33:57.64 ID:wE4VPC8M0
飛鳥はデュアライザーのAボタンを押し、変形したクレイモアをブンと振るう。
「相手は高速移動ができる。となれば、当然スタイリッシュアクションゲームのボクの方が適任だろう
援護、よろしく頼むよ」
「むぅ…」
ありすは不服そうながらも、同様にガシャコンロッドを長杖に変形させて両手に持つ。
「ヴォオ゛オ゛オ゛…」
野獣怪人は変わらずデスボイスじみた唸り声をあげて警戒する。
「さあ、来たまえよ悪鬼(デーモン)」
飛鳥は左手でクイクイと怪人を挑発する。
野獣怪人の足と腕がギリ、と引き締まった。
「オ゛オォッ!」
「ッフ!」
瞬間、ギャイィン!と金属同士がこすれあう音が響いた。飛鳥の振るった大剣と怪人の爪がこすれあったのだ。
火花が散り、二者は距離を取って再び睨み合う。
「はぁぁ…!」
ありすが杖を大きく振るうと、頭上に巨大な雷球が生まれ、
「はあっ!」
返す腕で素早く振ると、蒼雷が怪人を襲った。
「ァウ゛ッ!」
だが怪人はまたも目にもとまらぬスプリントでそれをやすやすと回避、飛鳥と再び打ち合った。
「そんな!」
「全く、何をしてるんだい」
飛鳥は怪人と鍔迫り合いをする。ギンッ!と剣の向きを変え、鍔に銃口を怪人に向け、トリガーを引いた。
「ガァッ!」
不意の銃弾を喰らった怪人がたたらを踏む。
「ハッ!」
飛鳥はその隙を付いて怪人に横なぎ一閃。更に一歩踏み込んで…
「…はああっ!」
「っとお!?」
足の止まった怪人めがけ、ひときわ強力な蒼雷が落ちた。飛鳥が慌てて一歩引く。
その主は他でもない、ありすだ。頭上の雷球に湛えられた雷が全て怪人へと注ぎ込まれる。
「おい!危ないだろう!」
「援護をしろと言ったのはあなたでしょう!」
「邪魔をしろとは言ってない!」
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