61:名無しNIPPER
2016/12/09(金) 19:31:42.63 ID:G2Nxxmny0
「まずこのガシャットだが、とある人物から貰い受けた。
キミたちにガシャットを渡したのもおそらく同じだろうね…」
「その人物は誰なんです」
「フフッ、言ったところで、きっとキミたちの知らない人間だよ…
まあ、白衣の少女とだけ言っておこうかな」
「白衣…?」
「そしてバグスター。どこから来たのか、どこから生まれたのかは知らない。
ただひとつ言えることは、彼らは普通の人間にはその活動が全く記憶されないこと。どれだけ大騒ぎしてもね
そして、それはこちらも同様でね」
飛鳥は手に持ったガシャットをクルと一回転させると、唐突にそのボタンを押した。
『デビルズクライ!』デデデーン!
閑静なカフェに電子音が鳴り響き、飛鳥の背後にDevil's Cryのタイトル画面が大々的に表示される。
当然、周囲からざわめきが沸き起こった。
「なんだなんだ」「え、ホログラム?」「撮影かぁ?聞いてないぞ」
「なっ…何してるんですか!?こんな所で!」
ありすが立ち上がり大声を上げるが、もう起こってしまったこと、どうしようもなく視線を周囲に泳がせる。
大勢の目がこちらに注がれている。これではプロデューサーどころか、世間中に知れ渡ってしまう。
「心配はいらないよ…言ったろう?ボクら以外にこの行動は記憶…」
飛鳥がそこまで言って言葉を切った。
「あ」
同じ方を向いていた紗南も、小さく声を上げた。
ありすは振り返って、そして見た。
一瞬だけ、ウサミミメイド服を飲み込んだオレンジの粒子塊を
「…菜々さん?」
「やれやれ…狙わずして、奴らを炙り出せてしまったようだ」
飛鳥は椅子から立ち上がる。
「この話は後にしようか…ま、この程度ならボク一人で充分。キミたちはそこで見ておくといい」
そして、ナップザックから例のベルトを取り出した。
シュイイン、ガチッ
手慣れた様子で、ベルトを腰に固定する。そしてガシャットをキリキリと回しながら、上に放った。
「…変身」
落ちてきたガシャットをパシッと受け止め、そのまま端子へと差し込む。
『ガシャット!』
『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?』
『アイムア…アイドル!』
「さぁ、開戦(ハジ)めようか…!」
3頭身の姿になった飛鳥が、バグスター塊へと突撃する。
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