60:名無しNIPPER
2016/12/09(金) 19:30:24.67 ID:G2Nxxmny0
――――――――――――…
「お待たせしましたーっ、アイスカフェオレ2つと、オレンジジュースですね!」
御白プロの一階に併設されたカフェ。
いつものようにメイド服で喫茶のお手伝いをしている安部菜々がコトコトと三人のテーブル上にコップを置いていく
「では、ごゆっくり〜」
「…さて、どこから話そうか」
菜々が下がったのを見計らって飛鳥が切り出す。
「え?ゲームやるんじゃなかったの?」
紗南はゲーム機を取り出し準備万端といった様子だったが、二人の様子がおかしいことに首を傾げた。
「紗南さん…まだ気づいてなかったんですか」
ありすが呆れたように言う。
「飛鳥さんも、あんなわざとらしい隠し方でバレないとでも?」
「フフッ、まあ、元から君たちには言おうと思ってたんだけどね」
飛鳥はまたも不敵に笑って、ポケットからデビルズクライのガシャットを取り出した。
隠されていた隅の部分には、押し込めるボタンがついていた。
「…やっぱり、飛鳥さんも変身できるんですね?」
「ああ、それにキミの活躍も見てたよ。紗南」
「えっ!覚えてるの!?」
「勿論さ。そもそも、これで変身できる人は皆バグスターの活動を記憶することができる人間だ」
「バグ…?」
「"バグスター"。そう呼んでるし、彼らも自らをそう呼ぶ。
キミが戦った、あのオレンジ色の粒子から生まれる怪物たちの名さ」
(バグスター…そういえば、あの時もそんな事…)
ありすは先日戦った老紳士怪人の事を思い出す。
「…なぜそんなことを知ってるんですか?」
「フフッ、ボクは君らより先輩だよ?これくらいは当然だよ」
「では、そのガシャットはどこで手に入れたんですか…知ってる事、全部話してください」
「おいおい、怖い顔をするなよ。
…随分とご執着のようだね、何かあったと見えるけれど?」
「っ、貴方には関係のない事です」
(…いいの?文香さんの事言わなくても)
紗南がひそひそと耳打ちしてくる
(まだ…飛鳥さんの事を信用できませんから)
「フフッ…信頼されてないみたいだね。
いいだろう、ボクが知っていることを話そう」
飛鳥は仰々しく足を組むと、語り始めた。
94Res/101.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20