志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」
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52:名無しNIPPER[saga]
2016/11/28(月) 14:34:14.25 ID:4QC7f0vB0

あんなプロデューサーでも、それだけされたら、やっぱり分かってしまうんだねー。
彼は彼で、極力アタシを気に掛けるのをやめたんだ。だからもう、誰がどう見てもアタシ達の関係は冷え切っていた。でも、そんなのは、ずっと前からなのかもしれないけどさ。

だけどね、彼は朝のモーニングコールだけはかかさなかったんだよね。あれだけ嫌いな彼の声も、電話越しだったら不思議と素直に「おはよう」って言うことが出来た。もしかすると、彼からの「おはよう」は、アタシにとってあんまり嫌じゃなかったのかもね。


えーっと、そっか。オーディションについてのはなしだったね。

オーディションでは、歌とダンス、それから演技の三つが評価の対象となっていたんだけどね。どれが審査員からいちばん見られるかについては、やっぱり演技の項目にちがいないだろうとアタシは勘ぐっていたの。

演技に関する審査については、すでに台本をプロデューサーから手渡されていた。

その映画には“苦悩”に立ち向かう少女が登場する。

アタシは、この少女を演じることになっていた。




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