【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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716:名無しNIPPER[saga]
2021/06/23(水) 18:12:06.80 ID:joB1L1uj0
ゴワアァァーーッ!!!



グウィンドリン(間に合わなかったか…)

コブラ「オッオオオーーッ!!」


祭祀場に開けられた長方形型の穴から噴き上げた、赤黒く輝く力の奔流に、コブラ一行を運ぶデーモンたちは巻き上げられ、方向感覚を失った。


コブラ「クッソーまたこのパターンかーっ!どーしていつもこーなるのー!」グワングワン

レディ「落ちるわコブラーっ!」グラグラ

ジークマイヤー「どわーっ!?」ガシャーン

ビアトリス「ジークマイヤー!?」

ローガン「祭祀場の遺跡に落ちただけだ!運のいい奴よの!」

真鍮鎧の騎士「オーンスタイン様!グウィンドリン様をお願…」

オーンスタイン「グウィンドリン様!」ダンッ!


大振りに揺られる者、きりもみに落ちる者がいる中で、オーンスタインは求められるより速く、大椅子から飛び上がり…

ズバッ!

グウィンドリンの大椅子を吊る、四本の縄に十字槍を一閃。切断し、大椅子ごとグウィンドリンを抱え…

ガンッ ガンッ スチャッ…

岩壁や遺跡の石積みを蹴って、柔らかく着地した。


ドザーッ!


その隣に、レディを抱えたコブラが砂埃を上げて着地。
一方、ローガンとビアトリスは、高所から飛び降りたとは思えぬほどの静かさで降り立った。
二人の脚には、淡く青色に輝く魔法、落下制御がまとわりついている。


ジークマイヤー「ぐはっ!」ズダーン!


ジークマイヤーは無理矢理に遺跡から飛び降りて、したたかに腰を痛めたが、エストを飲んで事なきを得た。


真鍮鎧の騎士「オーンスタイン様!グウィンドリン様にお怪我は!?」ガチャッ


木に身を投げた真鍮鎧の火防女は、木から降りつつもオーンスタインに訪ねる。
その声に、グウィンドリンは「大事ない」と応えた。



コブラ「どうも、とんでもないことが起きちまったみたいだなぁこりゃ」

グウィンドリン「大王の封印が解かれたのだ。貴公に施された封印も、既に無いはず」

コブラ「なに!?そいつはいいぜ、俺のサイコガンもついに復活ってわけだ」

グウィンドリン「だが、器を置いたのはアーリマン……貴公の敵、クリスタルボウイだ。篝火はすでに安全ではないだろう。器が置かれたということは、フラムトかカアスのどちらかが、クリスタルボウイに火継ぎの使命を伝えてしまったはず」

グウィンドリン「ならば、クリスタルボウイは火継ぎの儀式を行い、はじまりの火を闇の力で簒奪するか、もしくは消してしまうだろう。まことの闇の力を求るがために」

コブラ「まったく、人が寝てる時にイタズラするような奴はダメだね。躾がなってないな」

グウィンドリン「兎も角、我らは今すぐ王の器を奪い返さねばならない。皆々、寄ってくれ」


グウィンドリンの招集に、不死たちは集まり、コブラも、レディも、オーンスタインも、離れることはない。


グウィンドリン「あの強大な闇に対する策を、我ら神々はついに持つことができなかった。ゆえに戦力と言えるものは、コブラに秘められた謎多き力と、サイコガンだけとなる」

グウィンドリン「しかし、コブラ単身を死地に向かわせるわけにはいかぬことは、貴公らも思うところであろう。コブラ一人を戦わせるなどは、か細き希望をより細め、恩義を忘れ、信義にもとる行いだからだ」

グウィンドリン「ゆえに貴公らも、我らとともに戦ってほしい。時が少なく、多くの語るべきことを語れぬ身で言うのも厚かましいが…もはや我には、そうとしか言えぬのだ」

グウィンドリン「そのような暗月の神に力を貸すと言うのなら、我が身に触れてほしい。我が転移の術は、短い距離ならば容易く飛び越える。我が身に触れれば、瞬く間にはクリスタルボウイの眼前であろう」


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