【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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60:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 05:35:00.96 ID:vBdGE3T40
コブラ「ふぅー、こんなに長い梯子を登ったのも久しぶりだ」


鐘楼の頂上まで登りきったコブラ達の前には、一枚の絵画のような絶景が広がっていた。
だがその景色には重要な物が抜けていた。
生き物が必要とする決定的な何かが、まるで元から無いかのように欠けているのだった。


レディ「綺麗ね……でもなんだか変よ、この景色」

レディ「まるで人工庭園だわ」


コブラ「季節が無いのさ」



陽の光は春のような暖かさを放つが、風は秋のように静かで涼しげだった。
木々は真夏を謳歌するが如く生い茂っているが、石畳の冷たさは冬の到来を告げていた。
空の色は、四季に映る全ての模様を備えた青色を、全く変えない。



コブラ「この鐘を鳴らせば、使命への道が半分だけ開かれる」

コブラ「準備はいいか?レディ」

レディ「そうね…出来れば遠慮したいのだけれど」フフッ

コブラ「そうだな」ニッ




コブラはレディと共に笑みを浮かべると、その右手を、鐘を動かすであろうレバーに置くと、強く握り…


グンッ


引いた。



























ボキッ


コブラ「は?」

レディ「あっ!?」


だがレバーは鐘を動かすことも無く、粗末な音を上げて折れた。
唖然としたコブラの手には錆びた握りが残り、その握りの折れ口からは銅粉が漏れている。
コブラは「力を込めても動かないのは、レバーが錆びているからだ」と思い、込めた力を強めただけだった。
たったそれだけの事で、鐘を鳴らすレバーがただのスクラップになってしまったのである。


レディ「あらら、やっちゃったわねコブラ」ウフフフ

コブラ「人がせっかくカッコつけたっていうのに、やれやれコレじゃ締まりが悪いぜ」トホホ…


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