61:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 06:20:34.84 ID:vBdGE3T40
レディ「どうするの?鐘つきでもしようかしら?」
コブラ「この際それもアリだが、そいつは俺にやらせてくれ。見せ場をオシャカにされたままじゃ立つ瀬が無くなる」
コブラは折れた握り手で、アーマードタスクを打ち破った時と同じ姿勢をとった。
しかし短すぎる握り手はバットの代用にはならなかったのか、コブラは握り手を捨てると…
コブラ「バカヤローっ!」シューッ!!
ゴアァァーーン!!
握りこぶしで思いっきり鐘を殴った。
ゴン!ゴン! ゴアァン! ゴアーン……
鐘は屋根の辺に三度ほどバウンドすると、勢いを無くして静かに音を響かせながら、その動きを止めた。
コブラ「全く、この教会は何から何まで野暮の塊みたいな場所だな」
レディ「何はともあれ、コレで不死の使命とやらは分かるんじゃない?」
コブラ「そうでなきゃ困る。この分だと、その使命もロクなものじゃなさそうだがね」
コブラ「せめて使命の先に財宝と美女が手招きしていると知れたなら、少しはやる気も起きるんだがな」
レディ「その美女がしわくちゃの亡者だったら、貴方はどうするのかしらね」クスッ
コブラ「その時は酒でも飲んで忘れるさ」
コブラは笑みを浮かべつつも、ややふてくされた表情のまま、梯子を降りていった。
レディもそのコブラに続くが、鐘が視界の上から途切れる寸前、彼女は小さな違和感を覚えた。
レディ「………」
しかし、その違和感は推測や疑問に成長する程のものでは無く、レディは違和感を無視した。
跡には、コブラの拳がしっかりと刻印された、巨大な釣鐘が残った。
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