46:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 08:06:58.18 ID:arCyxKGf0
ドガシャーン!ドォーン!
レディ(上手くいってるみたいね)
コブラが教会の敵を相手にしている間に、レディは教会の壁を登って二階に入り、樽と椅子を投げまくるコブラの背後を通って、三階へ向かう。
壁を登って直接教会の屋根まで行き、鐘を鳴らすという選択肢もあったが、構造上屋根の全景を見渡して様子を伺えるこちらのルートの方が安全だと、レディは判断していた。
その選択は正しかったようで、レディは教会の屋根へと続く梯子を登り、行く手を阻む謎の霧の手前までたどり着いていた。
レディ「コブラ、今時間あるかしら?」
コブラ「コイツらしだいさ!長い事暇だったんで欲求不満なんだろう!」ガガーッ!
コブラ「そおおりゃーっ!!」ブーン!
ドグワーッ!!
コブラ「ハァハァ…どうだい少しは満足したか…」
コブラ「で、俺に用ってのは?」 フー…
レディ「屋根へ行く入り口に霧が掛かってるんだけれど、それが妙なのよ。手で触れてもまるで低反発の衝撃吸収材みたいに弾くの」
コブラ「衝撃吸収材?ここは宇宙船なのか?」
レディ「一応、強く押してはみるけれど…」ズブブ…
霧は不可思議な粘性を持ち、レディの手を押し返しつつも、彼女の手に纏わりつくようにうねっている。
だが強固な壁というわけでは無く、力を込めるとその分だけ薄く、儚く散っていくようだった。
レディ「通れるみたいだわコブラ。貴方も来てくれる?」
レディはコブラにそう話しかけると、彼の元へ降りるために梯子に右手を掛けた。
ガシッ!
レディ「えっ?」
しかしその手を掴んだ者がいた。
闇霊「鉄の身体か……珍しい呪術を使うのだな」
その者は赤黒い光に包まれ、輪郭こそぼやけていたが、確かに人間の男だった。
上半身には何も着ておらず、腰にも布を一枚巻いただけという異様な出で立ちの男はしかし、レディの手を掴んだ右手に炎を宿らせ、炎はレディのライブメタル製の手を赤熱化させていた。
レディ「ぐううぅ…!」
レディは身を捩って男の手から右手を引っ張り出そうとしたが、男の尋常ではない握力はそれを許さない。
コブラ「その手を離した方がいいぜ」
闇霊「ん?」
コブラ「女性のエスコートの仕方は俺が教えてやる」
鼻につく声を聞いた男が下げた視線の先には、聞き慣れない声を聞いて駆けつけた、赤い衣装を纏った男が立っていた。
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