313:名無しNIPPER[saga]
2017/11/30(木) 01:18:47.56 ID:xz1EoYSY0
ガゴオォーーーン!!
ドガァーーッ!!!
ビアトリス「す、凄まじいな…」
コブラ「ああ、釣ってきた甲斐があったぜ。予想以上だ」
タルカス「フン!!!」ゴオッ!!!
バキィン!!!
レディ「危ない!」サッ
コブラ「!」サッ
ビアトリス「!?」サッ
ドガァン! ゴロンゴロン…
レディ「すごいわ彼、腕を斬り飛ばしたわ…」
コブラ「俺たちの出番は無さそうだなぁ。なんでコイツはあそこに突っ立ってたんだ?」フフッ
ビアトリス「あそこって何処だ?なんだか分からん。話が見えない」
コブラ「コイツは俺たちが今いる広場の近くに建つ塔から釣り上げて来たんだ。風も斧も避けられたら巨像は必ず掴みに来ると俺は踏んで、コイツに向かってワイヤーを飛ばしておいたのさ。そうすると巨像が俺を振り回したらコイツも飛んでくるだろ?」
コブラ「あんなデカイ剣を猛スピードで顔に突っ込まれたら、誰だってタダじゃあすまない。その目論見は見事に的中したわけだ」
コブラ「流石にここまで強いとは思わなかったがね」
タルカス「ウオオオーーッ!!!」バオッ!!
ガッコォーーン!!!
破城槌の如き特大剣を何度も打ち下ろされ、巨像の胴体部の装甲は遂に崩壊し、騎士はアイアンゴーレムの胴体に落下して渦巻くソウルに漬かった。
渦巻くソウルは巨像の動力として機能していたが、高まった力の開放点を求めて、巨像の胴体に開いた大穴に殺到する。
一方、怒れるタルカスは構わずに巨像内部で縦横に大鉄剣を振り回す。その振り回された大鉄剣にソウルが巻き込まれ、まとわり着こうとも、剣を振るう手を止めようとしない。
必然として、タルカスの振るうグレートソードと呼ばれる大鉄剣は、一時的に強大な魔力を帯び、巨像の内部で破壊の嵐を巻き起こした。
巨像自体を斬り裂き、撃ち砕く程の嵐を。
ズガアアァーーーン!!!
コブラ「うおおーっ!?」
広場の中心で生じたソウルと鉄の爆発は、ジークマイヤーとローガンを巻き込まなかったものの、コブラとその近くにいたレディとビアトリスを飲み込み、弾き飛ばす。
コブラは瞬時にワイヤーフックを再び伸ばすと、空中に投げ出されたレディとビアトリスを捕らえ、残った手で足場の淵に掴まり、ぶら下がった。
しかし、引き上げることが出来ない。痛めた脇腹がコブラから力を奪っている。
コブラ「無茶をするヤツだ。花火は空に撃ってくれ。イテテ…」
タルカス「………」ヌオッ
コブラ「よお。あんた亡者じゃないよな?見ての通りだ。釣り上げてくれ」
タルカス「………」ガシッ
手首を掴まれたコブラは、一瞬そのまま握り潰されやしないかと冷や汗をかいた。
三人の人間を、鎧を着たまま片手で引き上げるのだから、それだけの力が込められる事は分かっていた。
コブラ「!?」コキッ
しかしついさっき嵌め直した肩を、もう一度外されかける事は予想していなかった。
776Res/935.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20