響「まだ空っぽな明日は、限りなく黒に近いグレイ」【偶像喰種2章 後編2】
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◆AyvLkOoV8s
[saga]
2018/07/02(月) 20:40:43.36 ID:C/GtyltN0
響「……あんまり言いたくないけど、そいつを匿ってもいいことないよ」
響「そいつは自分や、人間の友達も平気で……!」
涼「ッ……知ってる!」
涼「夢子ちゃんから全部聞いたんだ。レストランのこと」
涼「トップアイドルに登り詰めるために、レストランに他のアイドルを売ってたってこと」
涼「レストランに捜査が入って…その時に攻撃を喰らったから、こんな傷を負ってること」
響「じゃあ何で……」
涼「……あんまり褒められた行動じゃないってのは分かってる」
涼「でも、見捨てることはできなかったんだ」
涼「夢子ちゃんは、普段猫を被ってることも知ってた」
涼「ボクも意地悪をされたことがある」
涼「ただ……夢子ちゃんがレッスンに取り組む姿は、すごく一生懸命だったんだ」
涼「本気で夢を目指してたんだ」
涼「その姿が、絵理ちゃんと重なったんだよ」
響「!!!」
響「エリー、ゼ……」
涼「…夢子ちゃんや、もしかしたら絵理ちゃんも」
涼「たくさんの命を奪ってきたことは分かってる」
涼「でも……"喰種"として生まれてしまったなら、そう生きるしかなかったんじゃないかって」
涼「ボクはたまたま人間に生まれたから、綺麗に生きることが許されてるだけじゃないのかって…」
響「……怖く、ないの?」
涼「分からない」
涼「もしかしたら、怖いのかもしれない」
涼「でも……このまま"喰種"だからって決めつけて、見捨てるのは」
涼「あの日の絵理ちゃんみたいに泣かせたまま死なれるのは、嫌なんだ」
涼「あんな死に方、やっぱり間違ってる」
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