京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」
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246:スレ主 ◆EvBfxcIQ32[saga]
2016/09/18(日) 01:22:45.41 ID:m+tVvmfr0
コンコン

「?」

「誰でしょう? こんな微妙な時間に」


 時計の針は6時を過ぎていた。


「あの………すいません」

「京ちゃん!」

「須賀君!」


 そろりと少しだけ開けられたドアの隙間から申し訳なさそうに顔をのぞかせたのは、京太郎だった。

 泣いた跡と疲労から来るくまで、目の周りは大変なことになっていた。


「えっと、今、俺が入っても大丈夫でしょうか………?」

「いいに決まってるよ、ほら!」


 咲が京太郎の腕を引っ張って、部室に引きずり込む。


「えっと、その、部長………お昼のことなんですけど………」


 久のことを見づらそうにしながら、京太郎が言う。


「うん、出来れば私も、そのことを話したかった」


 久も卓から立ち上がり、京太郎に面と向かった。


「その、部長。まずはその………失礼なことを、まるで部長に八つ当たりするようなことを言って済みませんでした」


 京太郎が腰を直角に曲げて、頭を下げる。


「頭を上げて頂戴。部長として、あなたのことを蔑ろにしていた私の非よ。
 それと、お昼に言ったことの他にも、私たちに不満があるなら、いい機会だから言っちゃって。私を含め、皆がいる前で」

「はい………」


 久に促されて、京太郎はゆっくりと、二学期に入ってからずっと感じていたことを吐き出した。



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