京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」
1- 20
247:スレ主 ◆EvBfxcIQ32[saga]
2016/09/18(日) 01:25:22.70 ID:m+tVvmfr0
「俺………インターハイが終わってからこっち、ずっと辛かったです………。
 皆は全国で指折りの選手になったのに、俺は弱いのが情けなくて………、それで強くなりたいって思ったんです」

「うん」

「麻雀の教本買ったり、ネト麻で実践したり、みんなの牌譜を見て勉強したりって、頑張ったんです。
 でも、ほとんど強くなれなくって………」

「うん」


 鼻にツンとした痛みが走り、一息入れて京太郎が先を続ける。


「そうして結局また停滞してる間に大会が近くなって………。
 また雑用が増えてきて、もう11月に入ってからずっと夜1時より前に寝れなくって………、だんだん辛さが増してきて………」

「うん」


 久は相槌を打つだけで、途中で話の腰を折らない。


「でも、やっぱりみんなの傍に胸張って居たいから………、そんな全国クラスの実力なんていいから、
 せめて人並みに打てるようになりたくって、それで頑張り続けて………」
 

 声が震える。


 鼻に奔る痛みが鋭くなり、視界が涙で歪む。


「でも、全然だめで………。皆と打たせてもらう機会も減って行って、一局も打たない日も出てきて。
 だからせめて、派手な打ち方はできないけど、振り込まないように逃げるだけ逃げて、配牌とか運が傾いた時に全力を注ごうっていう方針で打って、
 点数だけは皆に食らいつけるようになってきたら、姑息だって…………。
 馬鹿にされたけど、これは俺が弱いからだって、もっと頑張ろうとしたけど、それでもみんなは俺より速くさらにどんどん強くなって、全然追いつけなくて………」

「うん……」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
660Res/374.36 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice