京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」
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223:スレ主 ◆EvBfxcIQ32[saga]
2016/09/13(火) 00:53:38.81 ID:l+4DyZFv0
「そのお寺の名前、知ってるんですか?」

「ああ。昔そりゃあ世話になってな………これは、石か?」

「ええ。ひいじいちゃんにもらったんですけど、何でも麻雀の神様って呼ばれた人の墓石の欠片なんだそうです。ご利益はあんまりないみたいですけど………」

「ああ………だからか………」

「?」

「いや、何でもない。ほれ」


 赤木さんは少しうれしそうな微笑みを浮かべると、俺にお守りを返してくれた。


「赤木さん、ありがとうございました。少なくとも、さっきまでよりは気が楽になりました」

「そうかい」


 俺は部屋に貼ってあったバスの時刻表を見て(赤木さんは時刻表が部屋の中にあったことに気づかなかったらしい)、学校行きのバスがあと5分ぐらいで来ることを確認した。

 これに乗れば、6時過ぎには学校に着くだろう。


「これから部室に行って、みんなといろいろ話そうと思います」

「そうか…………よし」

「?」


 そういって赤木さんは、のっそりと立ち上がった。


「俺もつれて行ってくれ。久しぶりに、麻雀を見たくなった」

「え!? あ、いや、それは…………」


 俺は困惑した。部外者が学校に入れるものなのか?

 いや、取材か何かだと言えば入るだけならできるかもしれない。でも、赤木さんが部室に現れたらみんなは何というだろう?


「無理なら構わんが…………」

「い、いえ。やるだけはやってみます」



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