京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」
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222:スレ主 ◆EvBfxcIQ32[saga]
2016/09/13(火) 00:52:27.89 ID:l+4DyZFv0
 クリーニングじゃなかろうが何だろうが、俺にとっては服を乾かしてくれるだけでありがたかった。

 若干生乾きだが、この雨の中なら傘を差しても幾らかは濡れてしまうことは避けようがないので、気にならなかった。


「えっと、済みません。お客じゃないのにここまでしてもらった上に図々しいんですけど………、出来れば傘を貸してもらえないでしょうか?」

「いえ、構いませんよ。清澄の生徒さんですよね? また今度返していただければ結構です」

「すいません。ありがとうございます」


 丁寧に一々頭を下げてくる仲居さんにつられて、俺も頭を下げてしまう。

 お辞儀合戦を繰り広げる俺たちを、赤木さんは面白そうに見ていた。

 仲居さんが去ると、俺は部屋の奥の方でもう一度着替えて、自分の本来の服に戻った。

 赤木さんの服も格好よかったので少し名残惜しかったが、まさかこのまま着て帰るわけにもいかない。


「それ………」

「え?」

「いや、そのお守り見せてくれねぇか?」

「あ、はい」


 机の上に乗せられたまだ生乾きのハンカチ、生徒手帳、お守りを見て、赤木さんがお守りを指さしていた。



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