5:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 08:51:35.02 ID:z/+VcU0Mo
それは敵がついに間近へ迫ってきた、その合図であった。
一度後ろを振り返って、随伴艦が戦列を乱していないことを確認する。
『ああ…死ぬなよ、瑞鶴』
「勿論!」
ふぅ、と息を吐く。
しかし、それでも不自然なまでに上気している頬。
それは隠せない昂揚の証であった。
当然、これから始まる―戦闘への。
弓に矢をつがえる。すべての準備は整った。
「第一次攻撃隊…発艦始め!」
まっすぐに宙空へ放たれた矢が、艦載機へと姿を変える。
私はそれを見て、笑った。
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