3:名無しNIPPER[saga]
2016/08/17(水) 08:48:33.39 ID:z/+VcU0Mo
「……ん?」
自分に謎の擁護をする私に、索敵機が教えてくれる。
敵複数、このまま行けば半刻もせずに接触。
それをそのまま随伴艦に伝えると、元々青かった顔が、今度は白く見えるほどまでに色を失った。
……ま、そのくらいにしてた方がいいかな。
この北方海域で命を失う確率は限りなく低いとはいえ、備えるに越したことはない。
増長し調子に乗られるよりは、そうやって震えている方が良い。
「さてさて、しっかりしなきゃね」
練度がまだ1である彼女らは、私のフォローなしにこの戦場を生き抜くことはまず不可能だ。
その事実を再確認すると、これまで幾度も成してきたこの任務にも、自然と気合が入る。
「提督さん」
『ああ』
「まもなく接敵します、ご指示を」
『了解した』
通信機の向こうから響く、硬い声。
そういえばこの人はいつまで経っても戦場に慣れないな、なんて事を思う。
だって、緊張した声は、私が初めて戦場に立った時と変わらない。
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