73: ◆mZYQsYPte.[sage saga]
2016/09/12(月) 02:03:58.26 ID:5JwIXqGBo
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昼の観艦式開始から既に四時間が経過し、夕暮れも近づこうとしていた。
空と海が赤く染まる。
独ヲタA「出禁になり散っていった仲間の無念は俺が晴らす!」
伊艦推しD「俺たちのとこにイタリア艦来てくれないかなぁ」
観艦式の最後には、横須賀へと帰港する中で、艦娘がほぼランダムで観閲艦に乗り込み握手会を行う。
そこでは一人ずつ軽く会話も出来るため、ファンの間からも非常に人気が高い。
独ヲタA「……ん?」
ふと視線を横にやると、甲板の手すりにもたれ、海を眺める女の子が居た。
140程しか無いように見える背丈、膝までありそうなボサボサの長髪、成人前の幼さが残る顔。
そして、どこか儚く遠くを見るような目。
独ヲタA「……グッド!」
艦娘のような強い女性も、弱そうな小動物系の女児もストライクゾーンだった彼は、声をかけることにした。
独ヲタA「お嬢ちゃんはどの艦がお目当てなんだい?」ニタニタ
「お嬢ちゃんって……もしかして私のこと?」
独ヲタA「ああ、そうだよ」ニカーッ
伊艦推しD(なに知らない人に話しかけてんだよ……キメェ)
「失礼ね。これでも私は成人済みよ」
独ヲタA「うげっ!? 貴様ロリババアか!! 悪霊退散悪霊退散」
「誰がロリババアよ!!」
伊艦推しD「あ、すいません。ほんと、すいません。ツレがご迷惑を」
「ああ、良いわよ。年齢を間違えられるのは慣れてるから」
伊艦推しD「お一人ですか?」
「……まぁ、そうね。そうなるわね」
独ヲタA「ロリババのくせにボッチとか無いわ〜」ボソッ
「ふふふ。それはちょっと頭にくるかも……殺しちゃおうかな」
伊艦推しD(……!?)ゾクッ
独ヲタA「ひぃぃぃ」
「……うそうそ。冗談よ、ジョーダン」クスクス
伊艦推しD(なんだ、今、殺気が)
独ヲタA「た、助けてぇぇ!!!」ドタドタ
海兵「あ、こら、甲板上を走らないで!」
「あら、逃げちゃった。冗談だって言ったのに」
伊艦推しD(この人さっき、本気で殺す気で……)
「貴方は逃げないのね。まぁ良いわ。丁度喋る相手が欲しかったの」
脅し文句こそ無かったが、彼女は逃がす気は毛頭ないと目で語っていた。
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