どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです 2
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◆G2i9TD/uc6FP
[saga]
2017/02/24(金) 17:23:04.40 ID:4C6XO/FX0
闇魔力をまとった剣は左脇腹から右肩にかけて大きく、さらに深く切り裂く。
その攻撃で吹き飛ばされた真姫は、空中に真っ赤なアーチを描いて病院の玄関の前に崩れ落ちる。
吹き飛ばされた扇も真姫の横に落ちる。
真姫「っ……!!…っ!!」
真姫(うまく息ができない…。傷口には今まで感じたことのない痛み。近距離で戦っていたみんなは、こんな痛みを感じていたのね)
致命傷とでもいうべきな傷口からはどぷどぷと血が流れる。
真姫(でも、即死級の攻撃ではなかった。正しくは即死級の攻撃だったけれど、あの闇の衝撃波でキマイラの体も少し後ろにのけぞったから完全位切断されなかった)
真姫(まだ、体はつながっている!!)
キマイラは満足げに遠くの真姫を見つめる。
肩で息をしていて、じっとその場から動かない。
キマイラの周りを闇魔力が漂っている。
キマイラ「もう、終わりだな?」
真姫(終わり…。そう、普通に考えたらこんな傷……いいえ、あんな化け物に私一人で挑む時点で無謀)
真姫(けれど、今頭の中を駆け巡っているのは勝つためにはどうするかということ。思いつかないけれど、頭は負けを考えないで勝つことを考えている)
真姫(まずは傷を止めないと…。病院の中を探せばまだ回復薬がある…?いえ、確かないはず…。回復薬は街でも帰るし、この病院は医師による治療を行っているから…)
指先を動かすことができる。
視界もぼーっとするが、今度は足先を動かすことができた。
徐々に体を動かせるようになってきている。
真姫(魔力さえあれば、油断している今の奴になら…)
キマイラ「ふぅ…闇魔力を落ち着かせないと俺の体が壊れちまう…」
キマイラはじっと動かずに闇魔力を穏やかにしていく。
すると、真姫の横に特殊な便が落ちる音がする。
その方向を向くとそこにはエーテルが落ちていた。
真姫「エーテル…?」
真姫パパ「真姫!!!」
声の方を見ると、3階の窓から真姫パパが身を乗り出してこちらを見ている。
真姫「パパ…?」
ゆっくりと真姫は体を上げて真姫パパを見る。
真姫パパ「くまなく病院内を探したがそれしか見つけられなかった!」
真姫はエーテルを拾い上げて見つめる。
キマイラ「なんだ?」
真姫パパ「ここからだぞ真姫!!」
キマイラ「うるせえな!!!」
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