99: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/09/03(土) 20:14:34.23 ID:BKmQ0ZLDo
●うんめい
操られているレミが、それに抗いきれずに黒い線で攻撃して来る事…そこまでは当然、想定内だった。
そして…その迎撃により、俺の腕が切り落とされてしまう…と言う事態も、遺憾ながら想定内。
だが………
俺「こりゃあ…一体どう言う事だ?!」
目の前の現実は、俺の予想の遥か彼方を突き抜けて行った。
迎撃のために放たれる黒い線………
それを切り払った上で、レミをディメンションスレイヤーで斬る…その筈だった。そうなる筈だった。
だが、実際には…光の闇の究極形態とも言えるディメンションスレイヤーを、黒い線が切り裂いてしまった。
あまりにも不可解な出来事を前に、目の前が真っ白になりかけたその瞬間…俺は、不意にカライモンとのやりとりを思い出した。
俺「そうか…そう言う事かよ…っ」
狭間での出来事や虚獣との戦闘が、カライモンにとって確信を得るに足る物だった事…
根幹を食らう竜の力は、ディメンションスレイヤー同様の複合能力である事……
思い返せば…虚獣に耐性を付けられる事無く、何度と無く繰り返し致命傷を与え……
狭間においては…数多の世界線を、ことも無げに切り裂いていた。
つまり…………
俺「世界を切り裂く………終焉を齎す者の力。黒い線が、まさにそれだった…って事かよ」
愚痴るように呟く俺。
そんな俺に対して、レミは作り笑いを浮かべてながら言葉を続け…
レミ「うん、そう。だから……切り離すのは多分無理。ちゃんと…アタシの事殺して」
そして再び…今度はレミの言葉で、俺の頭の中は真っ白に染め上げられた。
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