78: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/07/27(水) 23:29:48.12 ID:xDmyIqKTo
○けつだん
ハル「お父さんとも、お母さんとも………離れるのは嫌。だから私―――」
父「そうか…なら決まったな」
私は父の問いに答え……その言葉の終わりを待つ事無く、父は語り始めました。
母「あなた…」
父「あぁ……融資の話…正式に断ろうと思ってる」
ハル「…え?」
父「あの話を受けてしまったら……ハルを売り渡すような事をしてしまったら…きっと、俺達は一緒では居られない」
母「…………」
父「例え同じ家に住んでいたとしても、心がバラバラになってしまう…そう思うんだ」
そう……父は決断したのです。
例え苦しい生活になろうとも…それでも、家族がバラバラにならない道を。
だから…私も決断しました。
私「ありがとう…お父さん。でも…私、お髭の人に会って話してみようと思う」
父「………え?何を言っているんだ?もうハルが移植をする必要は無いんだぞ?」
私「うん、判ってる。でも…お金の事は関係無くなっても、解決してないと思うから」
母「…………」
私「そもそも私…私の事なのに、何も教えて貰えなかった。だから…ちゃんと、話を聞いてから決めようと思う」
母「……判ったわ。それじゃ、私から先方には連絡しておくわね」
父「まだまだ子供だと思ってたのに…知らない内に大人になってたんだな。ハル…お前は父さんと母さんの誇りだよ」
私は…何だか気恥ずかしくなってしまってしまいました。
そしてここからが…レミちゃんとの出会いの始まりです。
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