79: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/07/27(水) 23:43:03.05 ID:xDmyIqKTo
○てきごう
物語に出て来るような…絵に書いたような豪邸…髭のおじさんの家ににお呼ばれされました。
いえ…正しくは、呼んで頂くようお願いした結果なのですが…そこは割愛です。
私「本日はお招き頂きありがとうございます」
髭のおじさん「いやいや、こちらこそ…本日はお越し頂きありがとうございます」
父「…先日は大変失礼しました。厚かましいとは思いますが…本日は、大人の事情は一切抜きにして、子供達の意思を尊重して頂きたく存じます」
髭のおじさん「無礼だったのは私も同じ事…お気に病まれませんよう。勿論…私としても、口を挟むつもりは御座いません」
お父さんと髭のおじさんの挨拶の後……私は、お医者さんの立ち合いの下で説明を受けました。
髭のおじさんの子供は、骨髄移植と言う手術が必要で…その手術のためには、移植をさせてくれるドナーが必要だと言う事…
その子は凄く珍しいタイプで…両親や親戚でも適合できず、ドナーになれる人が居なくて………
私が適合したのは奇跡のような確率で……他のドナーが見付かる確率は、無いに等しいと言う事を聞きました。
他にも……ドナー登録の手続きや、登録をしても手術を強要される訳では無い事等の説明……
あと何故か、血液検査の許可を今になって求められたりもしました。
一通りの話を聞いて判ったのは……
私がドナーにならなければ、その子は3か月以内に死んでしまうと言う事。その子のドナーになれるのは、私だけ…と言う事。
その事実を改めて口にされた時……私は、心臓が早鐘を打っていたのを覚えています。
そして、その時点で………私はドナーになる事を決意して…髭のおじさんの娘さん……レミちゃんに合わせて貰えるようお願いしました。
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