56: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/26(日) 23:25:57.53 ID:JbMqKR0Io
カライモン『――っ…不味い!!我々を振り切った上で、あれを放つつもりだ!!』
俺『加速空間は…くそっ!力が足りねぇ!!ゲートを使って先回りとか出来ないか!?』
カライモン『ゲートでは、転移座標を演算している間に防衛可能なラインを突破されてしまう。それに……』
ユズ『じゃぁ、自分がここに来た時みたいに――』
カライモン『ダメだ。例え間に合ったとしても、止める手段が無い!先の魔法では、あの大出力との相性が悪いだろうし…』
俺『頼みの綱のディメンションスレイヤーは…加速空間すら展開出来ない時点でお察しだ』
カライモン『私にしても、今から間に合う手段であれを止めるだけの物は…持ち合わせて居ない』
俺『ハルもレミも……対抗するどころか、こっちに戻って来るだけの魔力すら溜まって無いだろうし…』
カライモン『万事休す……だ』
万策を打ち尽くし…絶望に打ちひしがれる俺達。
だが………そんな絶望を打ち払うように……
神風『私が…行きます』
神風が名乗りを上げた。
カライモン『確かに…君の瞬間移動ならば、距離も速度も関係無く追い付く事が出来るだろう。だが…肝心の、止める手立てはあるのかね?』
神風『……………』
何も語らず…ただ、ニコリと微笑む神風。そして、その直後…神風の姿は俺達の前から消え去り……虚獣の進行先へと立ちはだかっていた。
神風「ハナ…貴女の言う通り、私もまた大切な物が出来ました」
俺『なぁ……俺達が知らない奥の手を隠し持ってるんだよなぁ?』
神風「私は、彼の言う通り…私のために命を使おうと思います」
俺『おい、待てよ!戻って来い!!俺達が、何とか…何とかしてみせるからよぉ!!?』
カライモン『………』
虚獣「―――――!!」
神風「私の名前は、神風………白虎隊筆頭、奇跡の一陣…神風!!」
虚獣「――――――――――」
神風「大切な物…護るべき物のため………」
神風に向けて直進する虚獣……虚獣に向けて手刀を構える神風。
神風「――――この命…燃やします!!」
神風と虚獣……二つの超常の存在が交差した瞬間………
俺達が居る宙域を、光が飲み込んだ。
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