54: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/26(日) 22:43:20.47 ID:JbMqKR0Io
●もどりて
カライモン『………いや、言うまい』
俺『いやいやいやいや、何だよそれ!?言えよ!?勿体付けといてそりゃ無ぇだろ!?』
カライモン『…と言うか、話している余裕はもう無さそうだ。虚獣を見てみ給え』
釈然としないながらも…俺は、カライモンに促されるままに虚獣の方を見た。
すると、その先では………
俺『嘘だろ…まさか、仲間の虚獣ごと地球をあれで消し去るつもりか!?』
虚獣が、左手を地球の方角に向け……その手の平に、とんでもない量の光を凝縮していた。
神風『方角…質量……そのどちらを見ても間違い無いでしょう』
俺『だったら、何とかして止め――――』
止めなければいけない……そう叫びかけた次の瞬間…
ユズ『――――――――!!!!』
俺『―――なっ!?」
虚獣の腕を囲むように現れる、光の輪。
そして………光の輪の出現と同時に、ユズがその姿を現した。
ユズが現れた事…それ自体がかなりの驚きだが…その驚きを塗り潰して有り余るだけの問題が、一つ残っている。
虚獣には、光の魔法その物に耐性を持たれていて……ユズの魔力がそれを超えられない事は、先の戦いで実証済み。
現に…カライモンにおいても、それを理由に今回の戦いからあえてユズを外していた。
例え虚獣の虚を突いて奇襲を成功させたとしても、通用する筈が無い。そう思っていたのだが………
虚獣「―――――!?」
俺は幻でも見ているのだろうか?
ユズが発生させたであろう、光の輪が収縮して…俺の予想を大きく裏切り、虚獣の腕を切り落とした。
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