4: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/19(日) 01:31:25.82 ID:qA82S3wZo
●おおぞら
ユズ「一応聞いて置きたいんッスけど……たまたま散歩に来ただけとか…そう言うんじゃ無いんッスよね?」
俺を含め…各々が変身を行う等して、臨戦態勢に入る中…神風に対して、僅かな期待を込めて疑問を投げかけるユズ。
だが、その結果は……
神風「現時点で…既に、我々に対しての攻撃態勢に入って居ます。戦闘は避けられない…と、考えた方が良いでしょう」
ユズ「やっぱり…無理ッスか」
案の定、淡い期待を打ち砕く内容だった。
カライモン「では…戦闘に入る前に、可能な限りスペックを把握しておきたいのだが…何か特筆するような能力を持っているのかね?」
神風「まず、スピリットと同等の未来予測と…次に、耐性能力が大きな特徴でしょう」
カライモン「ふむ…未来予測は良いとして…耐性能力とは、具体的にどのような能力なのだね?」
神風「自らが受けた攻撃に対して耐性を作り出し…以降、その攻撃を無効化出来るようになると言う能力です」
カライモン「定番と言えば定番だが…それはまた厄介な能力だな」
神風「また、能力とは異なりますが…対峙する上で最も大きな問題となるのは、やはり…その質量でしょう」
カライモン「見ての通りの、あれだけの巨体を削り切るだけの戦力もさる事ながら…耐性を上回るだけの手段を用いる必要がある…と言う事だね」
神風「その通りです」
カライモン「しかも、あれだけの大きさでまだ小型……裏を返せば、あれよりも大型の物が後に控えている事が確定している…と来た物だ」
ディーティー「圧倒的な戦力差による消耗戦が待ち構えている…そう考えておくのが妥当だろうね」
俺「ってーか今更だが…そんな無茶苦茶な免疫が居ながら、何で今までの世界の危機に現れなかったんだ?」
ハル「それは多分…私達が居たからじゃ無いですか?」
俺「そりゃ結果論……いや、スピリットと同じように未来予測が出来る以上は、それも順当な判断だった…って事か。釈然としねぇなぁオイ」
と言った流れで、俺達の会話は締め括りに向かい…虚獣への距離が縮まる最中。
カライモン「………」
俺「どうした?まだ何か気になる事でもあんのか?」
何故か無言で考え込むカライモンに、俺は話しかけた。
カライモン「いや、本当にそれだけだったのだろうか…と思ってね。まぁ…今はまだ確証の無い憶測に過ぎないので、気にしないでくれ給え」
俺「だから、そう言う言い方だと余計に気になるんだが…って言っても、詳しく聞いてる時間はもう無さそうか」
カライモンが何を考えているのか、正直気にはなるのだが……俺も言った通り、それを問い質すだけの時間的余裕は無いらしい。
そう、当然と言えば当然なのだが…俺達の到着を、虚獣が大人しく待ってくれる筈も無く……
腹部の蓮の種のように窪んだ穴から、白い球体が射出され…それが俺達に向けて飛来して来ていた。
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