187: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2017/06/01(木) 00:37:47.26 ID:4mrMdPgNo
●もどろう
底の知れない奈落へと落ちて行くような…
いや……昇っているのか落ちているのかさえ定かでは無い、不思議な感覚の中……
時折、階層の壁と思われる物にさしかかり…僅かな抵抗と共に、それを突き抜けて……の繰り返し。
もう…どのくらい落ちたのだろうか。
元々、時間という概念その物が曖昧ではあったが…
この穴を落ちていると、感覚その物がおかしくなってしまいそうになる。
俺「結局…俺らしい駄目男らしさって、何なんだろうな」
レミ「何?唐突に」
俺「いや…さっきの会話で、ちょっと気になって…な」
ハル「そうですね……例えば……」
レミ「最後の最後…ギリギリに追い詰められたその時まで決断出来ない事とか?」
俺「ぐっ…………」
レミ「もう少し早く決めておけば良かった事とか…迷うだけ無駄な時間を消費しまくったりとか、しょっちゅうよね」
ハル「あとは……何だかんだ自分に自信が持てない所でしょうか?」
俺「ぐぬ………」
レミ「謙虚って言えば聞こえは良いかも知れないけど…どっちかって言うと、自虐と紙一重なのよね。アンタの場合」
ハル「あとやっぱり…一番の特徴と言えば。楽な方に…楽な方に進みたがる事で―――」
無の核『って…無駄話している余裕は無さそうだよ。あれが最後の壁みたいだけど……』
俺「何だ…ありゃ……」
ハル「壁…と言うよりも……」
レミ「まるで…光の……海…?」
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