17: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/20(月) 00:45:58.61 ID:m7uOCMAko
●うしない
レミ「なっ―――――」
ハル「―――っ!!」
カライモン「しまっ………」
ユズ「嘘…ッスよね………?」
維持しきれなくなった加速空間がかき消え、皆が驚愕の表情を浮かべる。
しくじった……ついさっき注意されたばかりだと言うのに、頭に虚獣の攻撃を受けてしまった。
杭自体は辛うじて脳を逸れてくれたが…俺と言う存在が消えてしまうのは時間の問題だろう。
失う部位が手足ならば、まだ認識の上書きで取り戻す事が出来る。だが……頭を失ってしまったら、そうはいかない。
俺自身…脳が俺を認識する事が出来なくなってしまったら、上書き以前に俺が俺と言う人格を確立出来なくなる。
つまりは………絶対的な死だ。
手足に攻撃を受けた時の事を顧みれば…完全に認識出来なるまでに、僅かな時間はあるが……
それまでの時間で、虚獣を倒せる見込みは無し。例え倒せたとしても、そこで攻撃の効果が消える保証も無し。
刻一刻と、存在の消滅が迫る中…同時に、俺が考え付く筈だった手段も認識から消されて居る筈。
万策尽きたとは、正にこの事だ。
何の手も打てないまま…打つ事すら許されないまま、俺と言う存在が消滅へと向かう最中………
『―――――』
『―――――――――』
声が…聞こえた気がした。
そして俺は、その声に促されるまま……一万と一つ目の策、ディメンションスレイヤーを形成して…
自分の頭に突き刺した。
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