16: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/20(月) 00:31:13.92 ID:m7uOCMAko
●いたりて
ユズ「あ、それなら自分にも判るッスよ」
俺「…マジか」
ユズ「神風さんと繋がってたから、助かったんッスよね」
カライモン「その通り。私達は虚獣の干渉を受けていない視点を持ちつつ、キミの認識を把握する事が出来た…後は判るだろう?」
俺「そうか…虚獣に歪められた俺の認識を、正常な認識で上書きしたんだな」
カライモン「そう言う事だよ」
俺「んでも…よくこの方法には対応されなかったな?タネさえ明かしちまえば、結構単純な事だろ?」
カライモン「その疑問に対する答えも、比較的単純明快だ。思い出してみ給え…虚獣の能力に関しては、神風くんでも知らなかった。ならば逆に………」
俺「神風と…あぁ、そうか。神風が虚獣の能力の詳細を知る事が出来ないのと同様に、虚獣もまた神風の能力の詳細を知る事が出来なかった…って事だな」
カライモン「そう…だからこうして窮地を脱する事が出来た訳だ。もし個別に戦っていたのならば、互いの異変に気付く事も出来ず…確実に敗北して居ただろうね」
俺「よし……仕組みさえ判っちまえば、こっちの物だ。残りの質量も全部削り切ってやるぜ!」
と…対抗手段があると判った途端に、調子を取り戻す俺。
カライモン「とは言え…虚獣の攻撃に対しては、充分に気を付け給えよ?先に君も心配した通り。頭にあれを受けるのはさすがに不味い」
俺「大丈夫だ。さすがにそれは判ってる」
勝利までの道筋を見出し、後はそこを駆け抜けるだけ……だった筈なんだが………
レミ「本当…アンタって現金―――…えっ?」
そんな俺達の会話の隙を突き…虚獣が、身体の真下に杭のような物を形成。更にはそれを物凄い勢いで射出して、俺とハルのすぐ近くを横切り…
今の今まで蚊帳の外だった、レミへと向けて突き進んでいた。
俺「――――っ!!」
………正に一瞬だった。
レミへと向かう杭の存在に気付いた俺は、瞬時に加速空間を形成。そのままレミの頭上に立ちはだかり、振り向きざまに杭を切り払おうと試みた。
だが…予想以上に加速が付いていた杭は、俺の刃が届くよりも早く………
俺の眉間を刺し貫いた。
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