128: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/10/25(火) 23:01:37.65 ID:rhgc8MqBo
●ふくつの
無の核『おや…意外だね。キミはもう少し利口だと思って居たんだけど………勝ち目が無いって事が判らないのかい?』
ハル「判って居ます…でも、そんな事は些細な事です」
無の核『………勝ち目が無いって事は、大事な物を守れないって事だよ?』
ハル「………それも判っています」
無の核『………………』
ハル「………………」
無の核『あー………じゃぁ聞くけど、キミにとって重要な事って一体何なんだい?』
ハル「そんな事…決まっています。彼と居る事…レミちゃんと居る事……それを諦めない事です!!」
無の核『あぁ…あーあーあー…そう言う…そう言う事か。恐れ入ったよ……まさか君がそんな考えを持って居たとはね』
ハル「…………」
無の核『それって裏を返せば…例え皆を助けられなくても、自分がその信念だけ貫いて居たならそれで良い…他はどうなろうと構わない…って事だろう?』
ハル「……………」
無の核『でもさぁ……それって結局、何の解決にもなって居ないよねぇ?想いだけで何とかなるとか思っているのかい?』
無言のまま言い返さないハルに、したり顔で問い詰めて行く闇の核。
だが……そこで、堪え切れなくなった俺が口を挟む。
俺「何とかならねぇだろうなぁ………でもな」
無の核『おや、そこでキミ答えるのかい?まぁ良いや…でも………何だって言うんだい?』
俺「少なくとも、なぁ…諦めちまったら、可能性がある事も出来なくなっちまうだろぉがよぉ!!」
正直な所…策と呼べるような策は何も無く、勝ちの目なんて物は一切見えて来ない。
しかし、それを理由に諦める事など出来ず…俺は、抵抗を続けた。
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