12: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/19(日) 22:59:19.57 ID:qA82S3wZo
俺「何だ……一体何が起きた?!」
まるで…全身の毛穴と言う毛穴が開き、その内側から電気を流されたような嫌な刺激が体表を駆け巡る。
腕を失った事自体は大した問題では無い。
いや、大した問題ではあるがんだが…この不可解な現象の前では、それすらも些細な問題になってしまっているだけだ。
そう…問題は腕を失った理由。それを突き止める必要がある訳だが…それよりもまず先にやるべき事がある。
それは何か……そうだ、腕の再生だ。
考えるよりもまず先に行うべきそれを、何故か俺は失念していて……思い出した所で、慌てながらもその手順に入る。
だが………
俺「何でだ…何で再生出来ないんだ!?」
人型虚獣の刃を、後ろに跳んで避けながら…俺は、困惑と共に驚愕の叫び声を上げた。
腕を再生させるだけの質量が足りて居ないのか?
いや…質量はまだまだ余裕がある。例え尽きても、そこから更に限界を超えた質量を生成する事だって出来る。
再生能力の問題で無いのなら…虚獣の攻撃の影響か?
考えたくは無いが、その確率が一番高い…と言うよりも、それ以外の原因は考えられない。
俺は、自分の身体に起きた未知の現象に怯えながら……失われた腕の確認を行う。
痛みは…無い。感覚も無い。当然ながら再生も出来ない。となれば…まず最初に思い付くのは…
俺「再生阻害系の能力…って事か。だったら……あんまりやりたかぁ無いんだが、これしか無ぇか…よぉっ!!」
俺は、失った腕の根元…肩を掴んで、自らの手でそれを勢い良く引き千切り…それを放り投げた後、間髪入れずに再生を開始。
能力を受けたと思われる切断面を排除した上で、改めて根元からの再生を試みたのだが………
俺「嘘…だろ………?何で、どうして再生しねぇんだよ!?」
その再生は、腕を引き千切る前まで残って居た部位……二の腕付近で止まり、その先を再生する事は無かった。
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