115: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/09/25(日) 22:18:44.06 ID:j6wkVGJbo
俺「………え?」
先の攻撃…4本の腕の内の一本を屠った時と同様、俺の身体は微塵切りにされていた。
しかし……その代償を支払った上での成果さえも、先のそれとは異なり……
レミ「だから言ったでしょ…停滞空間はもう効かない…って」
レミに関しては一切の無傷。いや、それ以前に……
俺「何で…どうして停滞空間から……」
レミは停滞空間に捕らわれる事無く…俺の正面に佇んでいた。
レミ「すぐバレるだろうから言っちゃうけど…停滞空間に捕縛された瞬間にアタシも加速空間を使ったのよ」
俺「なっ………」
レミ「それに…例え停滞空間を重ねられたとしても、アタシにはその状態から反撃する手段があるの」
俺「黒い線…だな」
レミ「そ、今のあれの速度は…多分、停滞空間を幾ら重ねても止められないもの」
俺「そっか…成程な。んでもな…そんだけ絶望的な事を言われても、俺は諦めねぇからな?」
レミ「………残念。じゃぁこれで……」
打つ手無し…いや、それどころか…先回りされて、俺が打つべき手を潰す手を打たれている。
今…再び黒い線を受ければ、俺は間違い無く死ぬ……そんな確信めいた予感を味わわされた瞬間……
レミ「ッ―――――!?」
突如、背後に現れた何か―――……ブラックホールがレミを飲み込んだ。
そう………
こんなタイミング…いや、そもそもこんな芸当が出来る奴を、俺は一人しか知らない。
俺「ったく…復帰したならしたって言ってくれよ。また寿命が縮んだぜ」
カライモン「何を言ってくれる。予め君に教えていたら、奇襲が失敗に終わったかも知れないだろう」
俺「……どこまで信用無ぇんだよ」
カライモン「どこまでも果てしなく…だろうね」
カライモンの帰還…それにより僅かながら生まれた余裕の中で、俺達は軽口を交わした。
だが、それが長く続く事は無く………
ブラックホールが真っ二つに裂け…その奥から、レミが再び姿を現した。
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