103: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/09/03(土) 20:47:42.09 ID:BKmQ0ZLDo
●げんいん
全ての…終焉を齎す者との戦いに終止符を打つべく、解き放たれたダークチェイサー達。
逃げる事も迎撃する事も適わない全方位からの攻撃が、余す事無くレミに襲い掛かり……後は、その結末を見届けるのみ。
そう…その筈だったんだが………
レミ『待って!!』
レミの言葉…いや、思考の伝達により…俺の放ったダークチェイサー達は、その動きを止めた。
何故レミがそんな行動に出たのか…その結果とそれに至るまでの理由は、深く考えなくても判る。
俺「くそっ……遅かったか!俺が悩み過ぎたせいで…完全に……」
終焉を齎す者に、完全に乗っ取られてしまった。
その結論に行き付いた所で、ダークチェイサーの第二波を形成するのだが…
レミ「うぅん…そうじゃ無い、そうじゃ無いの。でも………」
俺「……え?」
レミ「でもアタシ……やっぱり、この世界を終わらせる。こんな世界…続いちゃいけないから!」
大粒の涙を流しながら…レミが叫び声を上げた。
俺「…はっ!?何言ってんだよ!?いきなりどうしたってんだ!?」
レミの流した涙が、雫となって宙に舞い…そのまま沸騰してかき消える。
しかし俺達には、そんな光景をのんびりと眺める暇すら無く…また新たな窮地が訪れる。
レミ「ゴメン…ゴメン、ゴメン!ゴメン!!でも…ダメなの!!」
おかしい…いや、死を前にした人間としてはむしろ正しい反応なのかも知れないが……レミのこの行動は理解できない。
先程までとは真逆の行動…真逆の意思。一体何がレミを変えたのか………いや、何かなんてのは判り切っている…犯人は一人しか居ない。
俺「終焉を齎す者に…何かを吹き込まれたのか!?」
レミ「…………っ!!」
………レミの沈黙が肯定である事は、すぐに判った。
となると…問題は、何を吹き込まれたのかと…言う事。
この豹変を引き起こすだけの物は、一体何なのか…憶測を組み立て始めた所で…
闇の核『恐らくは…終焉を齎す仕組みその物。避けようの無い宿命に、触れさせられてしまったのでしょう』
その答えを、アッサリと告げられた。
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