102: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/09/03(土) 20:36:45.54 ID:BKmQ0ZLDo
俺「何だよそれ…訳判んねぇよ!だってよぉ…アーカイブはあの後修復したって言ったじゃねぇか!!」
往生際悪く…俺は食い下がる。
判ってる……こんな風に逃げてばかり居るから、俺はダメ人間なんだ。
闇の核『そう…今のアーカイブに現存しているのは、修復よりも後の情報のみです。つまり……』
そう…判ってる。判ってるけれども認めたく無いだけだ。
けれど…幾ら駄々をこねても、状況は悪化の一途を辿るだけ…改善の兆しなど一筋も無い。
俺「レミだけ……終焉を齎す者の干渉を受ける前の、レミだけをアーカイブから引き出す事は不可能……って事か」
俺は………それ以上の抵抗を諦め、現実を口にした
レミ「あーぁ…もうちょっとだったのに。そこも気付かれちゃったのね」
俺「………」
レミ「だから最初から言ってるじゃない、アタシを殺してって…ね」
俺「レミ……お前………」
レミ「こうなる事が判ってて…虚獣との闘いで、そっちの二人は隠れてたんでしょ?」
光の核『………』
レミ「アンタじゃ頼りない…とまでは行かないけど。アンタの手でアタシを殺すくらいなら、虚獣にやられる方がマシだとか思ってたんじゃない?」
闇の核『全て…判って居たのですね』
レミ「そりゃぁ……ねぇ?」
生き返る事が出来るのを前提とした、一時的な死…
そんな甘い物では無く、二度と戻る事の出来ない本当の死……自らの消滅。
レミは全てを見据え…その上で覚悟を決めていた。
対して俺は、この期に及んでもまだ活路を見出そうと…決断から逃げて足掻いて居た。
だが、それはもう許されない。
残された僅かな時間の中…俺は、覚悟も決められないまま……ただただ、必然と言う言葉を言い訳にして…
逃避の先、レミの言葉に甘え……
妥協ですら無い、ただの諦めの末に………最後の一歩に踏み込んだ。
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