八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」凛「またね」
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127: ◆iX3BLKpVR6[saga]
2016/06/19(日) 16:36:13.65 ID:8d0eLXFJ0



文香「ロナルド・ノックスが提唱した、推理小説における十個のルールのようなものです……」



さすがは鷺沢さん。色々読むとは聞いていたが、どうやら推理小説にも精通しているらしい。



凛「十個のルール……」

文香「はい。その内の一つに、“登場人物が変装している場合を除いて、探偵役が犯人であってはならない”……というものがあります。それが今回で言う、私たちのこと……ですね、比企谷さん」

八幡「ええ」



まぁ、あくまで推理小説を作る上での基本指針みたいなもんだし、現実に当てはめるのは無理があるがな。しかし可能性を絞るという意味においては、身内の可能性を排除するのは悪い手ではない。それこそ考え出したら切りが無いからだ。

すると、そこで鷺沢さんが俺に視線を向けているのに気付く。



文香「十戒をご存知という事は…比企谷さんも、推理小説をお読みになるんですね……」

八幡「まぁ、割と」

文香「そう…ですか」



何とも口数の少ない会話。

だが、初めて面と向かって彼女の笑顔を見た。僅かに微笑むその表情は、普段とのギャップも相俟って色々やばい。いや可愛過ぎないかこの人。思わず、目を逸らす。そして逸らした先には、ややジトッとした目の凛。バッチリ見ラレテター。

取りあえず、意味も無く一度咳払い。



八幡「……えー、で、何の話でしたっけ」

楓「ひとまず私たちは抜いて、残った四人の中から考えましょう。という所です」





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