キスショット「これも、また、戯言か」
1- 20
91:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:33:34.74 ID:I+fdqcufo

「たわけっ!」

 と、建物の方から幼い声がした。

 首の筋肉はまだ焼き切れていないらしく、ぼくは首を建物へと向けることに成功する。

 燃え上がり、水分の蒸発しきった眼でみると、そこにいたのは――先ほどぼくの腕の中

で寝ていた、かわいらしい金髪の女の子だった。

「さっさとこっちに戻ってくるんじゃ!」

 と、彼女は少女にあるまじき権高な目つきで、ぼくを怒鳴った。

 どうやら、全身の痛覚神経は焼き切れてしまったようで、そのころには幸い、痛みをほ

ぼ感じてはいなかった。ぼくは、肉の落ちた所為で二本の杖のようになってしまった両膝

を必死に動かし、両手首をついて、建物のほうへと戻った。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
284Res/217.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice