キスショット「これも、また、戯言か」
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88:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 16:28:20.24 ID:I+fdqcufo

 …………いやいや、他にももっと違う道があっただろうに。
              ロリコン
 ぼくがそのような「少女性愛者」でないことは、ぼくにはわかっていたはずなのに、ぼ

くにこの状況がわからないのであれば、少女の方は知っているのかもしれないのに。

 あの少女が――先の吸血鬼にとても似ていることに気がついていれば、このようなこ

とにはならなかったのに。

 ぼくは廊下を駆け、階段を駆け下りる。いや、転がり落ちるといったほうがより正確か

もしれない。ぼくは全身を打ちつけながら階段を転がる。ぼくと少女が寝ていたのは二

階だったらしく、踊り場からすぐに出口が見えた。一階は二階よりも少し明るい。さっき

まで、とんでもない暗闇の中にいたので、少し眩しくも感じた。どうやら深夜という予測

は間違っていたらしく、外では太陽が照っているみたいだ。眩しく、とは言ったものの、

北側に面しているのか、室内はただ、二階よりは明るいというだけで、普通の人ならば

目が慣れるまで時間がかかりそうな程度には暗い場所であった。



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