267:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 02:31:27.67 ID:znhwGlXXo
「ところで」とドラマツルギーはぼくに訊ねてきた。
「最後、私が首をはねたとき、お前の首がしばらく回復せず、私にかみついてきたのは、
あれはどういう理屈だ?」
「ああ、いや、あれは簡単なことですよ。ぼくは化け物に成りきれてない、だからドラマツルギーさんの
ように腕を完全に変質できないんですよね」
「ああ」
「だから、ぼくにとってなじみ深いものになら変身できるんじゃないかと思いまして、
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
人間になることならできるんじゃないか、と思ったんです。ほら、人間なら、首をはねられても
回復なんてしないでしょ?」
「……そもそも」と、ドラマツルギーは呆れたように言う。
「そもそも、人間は首をはねられたら死ぬし、ましてやかみついて血を吸うなんてできはしないだろうに」
「ええ、ですからこれも矛盾ですね」
「……そうだな」
ドラマツルギーは納得してくれたようだった。
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