255:名無しNIPPER[sage]
2016/12/26(月) 02:12:19.47 ID:znhwGlXXo
ひるむな。恐れるな。今はぼくが有利なのだ。
「はっ!」
声を上げ、ぼくはドラマツルギーへ剣が届く間合いまで一気に詰め寄り、右腕の大剣を振り下ろす。
戦いが始まって、初めてぼくから仕掛ける攻撃、それを、ドラマツルギーの大剣は真っ向から受けた。
そして――ぼくの右腕はガラスのように音を立てて崩れた。
「!!!!!!」
「やはり、な」
ドラマツルギーがぼくへと近づいてくる。斬られる前に左腕の剣を振り、ドラマツルギーに
カウンターを決める。決めようと思った。
「え?」
ぼくの左腕は、ドラマツルギーを斬れずに空を切る。それもそのはず、ぼくの左腕は、そもそも
ドラマツルギーに届いてなかった。ぼくの左腕はリーチを失っていた。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ぼくの左腕は、元の人間の形に戻っていた。
「くっ!」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「やはり、まだまだ人間であるころの意識が抜けてないな。私も元は人間だったからわかるよ」
言って、ドラマツルギーはぼくに斬りかかる。
「自分が化け物である現実など、ふつうはそうそう認められないものだ」
ドラマツルギーの両腕は、強固な二本の大剣はぼくを×の字に切り裂いた。
「ぐっ、うっ」
もちろん、すぐさま再生する。ぼくの身体から肩が生え腕が生え頭が生える。
元の人間の形に、生え変わる。
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