239:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:41:30.88 ID:znhwGlXXo
「は?」
思わず声が出る。ドラマツルギーは、その巨体に似合わない俊敏な動きで、一足でぼくに詰め寄った。
吸血鬼の目によって、その動きは捉えることはできたが、しかし、これは捉えるべきで
なかったかもしれない。
ドラマツルギーは、まるでその肉体がただ目の前の相手を殴るためだけに存在しているかのような、
そんな動きをした。流動する筋肉。美しさすら感じられる軌道、それがただそうであるかのように、
脚が動き、腕は流れ、そして衝撃が炸裂する。
こんなの、見えたところで意味はない、ただ、こちらとあちらの戦力差を思い知らされるだけだった。
こんなもの――見てから人間が反応できるわけがない!
ドラマツルギーの右の拳は、ぼくの頭を吹き飛ばした。
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