181:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:49:42.29 ID:ntvrM9VEo
「ああ、でも勿論、僕も仕事だからタダってわけにはいかないよ。何せ旅から旅の放浪者
だからね。路銀は大切なのさ。そうだな――二百万円くらいでどう?」
「に、にひゃく!?」
驚いて声を上げたぼくに対し、忍野は冷静だった。
「あるとき払いの催促なしだ。それくらいは要求しないと――それはそれでバランスが取れ
ないものでね」
「……はあ」
二百万円、か。
これはこの際払えるかどうかは問題ではない。どうせ死んだら払うことはなくなるのだし、
無事生き延びても、それくらいの額は、まあ、がんばればなんとかなるはずだ。
問題はそう、結局こいつと出会った時から何も変わっていない。
この男を、
忍野メメを、
信じるか、どうか。
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