180:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:48:31.66 ID:ntvrM9VEo
「今のままじゃ、やっぱりちょっとバランスが悪いような気もするからね――これじゃあ
いじめみたいなもんだ。さっきも言ったけど、僕は連中がやるような『退治』ってのは、
あんまり好きじゃないし――」
「じゃあ、あなたは――ぼく達の味方、ということでいいんですね」
「違うって。味方でもないし、敵でもない」
中立だよ。と、忍野は念押しするように言う。
「間に立つ――って言ったろ? つまり、中に立つってことだ。そこから先はきみ達次第
だね。実際に動くのは僕じゃない。渦中の者は、あくまでも自らの手で火中の栗を拾う
必要があるのさ――僕は原因にも結果にも関与しない。精々、経緯を調整するだけさ」
「…………」
判断に困ったぼくは、キスショットの様子をうかがう。キスショットも、そんな忍野の
態度に困惑している風だった。
飄々としたままで、仕切ろうとする、忍野の態度に。
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