179:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:47:10.66 ID:ntvrM9VEo
「交渉人だか何だか知らぬが――余計なことを言うでないぞ。小僧。儂は昔からでしゃばり
が嫌いでのう」
「でしゃばり? とんでもない、それは僕からはもっとも縁遠い言葉だよ。むしろ引っ込み
思案の部類でね。まあいいさ。でしゃばるつもりはないけれど――」
忍野メメは――寝ころんだままで言う。
「――何なら、僕が間に立ってあげてもいいよ」
「あ――間に立つって」
寝転がっているのに、なんてツッコミはいれない。
こちらとあちらの橋渡し。
つまりは、あの三人と、ぼく達の間?
「他にないだろ」
当然のように、忍野は言う。
「本当はさ――この学習塾跡を紹介してあげ、そして結界を張ってあげただけでも十分かな
って思うけれど、まあこれも何かの縁だろう」
「……助けてくれる、ってことですか?」
「助けない。力を貸すだけ」
忍野は言った。
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