モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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66: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/05/07(土) 20:01:06.18 ID:glNSs2qCo




「生憎最果ては……占有済みだ。

お前はここで、袋小路だよ」

 本来魂の最小単位であるはずの素霊が、さらに小さく寸断されて散ってしまった。
 結晶山は既に跡形もなく消失し、樹海は普段の様相を取り戻している。

「ワタシに、アナタは超えられない。

その意思は、その狂気は、ワタシには途方もなさすぎる」

 すでに隊長の姿は満身創痍であった。
 一本の樹木を背にして、四肢に力が入ることなく座り込んでいる。
 超能力による止血は既に無理が生じており、血液は少量ずつだが確実に漏れ出している。
 眼球は充血し、血涙となって脳の負担を表していた。

 それに向かい合う様に、アナスタシアは静かに立っている。

「それでも、ワタシの勝ちです。

ワタシは、ワタシの正当性を主張するために、アナタを殺す。

アナタを乗り越えられなくても、排除はできるから」

 アナスタシアの隣に出現する結晶杭。
 たった一本の杭であっても、今の隊長に止めを刺すには十分である。

「ああ……今のお前は間違ってはいない。

お前は誰かに言われたからとか、誰かのせいにしてここに立っているわけじゃない。

お前自身が願ったからこそ、ここに立っているんだろうよ」



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