モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
1- 20
55: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/05/07(土) 19:49:06.43 ID:glNSs2qCo

「бессмыслица(無駄です)」

 だがその結晶杭は上空のアナスタシアの元にたどり着く前に霧散する。
 もともとアナスタシアの能力で作り出した杭である。それを消滅させることは容易に可能だ。

「しってる、よ」

 アナスタシアが気付いた時にはもう遅い。
 その跳躍力などただの人間などとは比にはならない。隊長はあの場から跳び上がりアナスタシアの眼前に迫る。

「殺す気なら弾幕にも気を付けろ。その程度の射線だと穴だらけだ」

 忠告するように、隊長は両の手を合わせる。
 その挙動は、アナスタシアを左右の空気ごと圧縮し、肉体さえも一瞬で消滅させる。

「それも……無駄だと」

 だがそんなことに意味はない。
 『ウロボロス』の力で何度も再生するアナスタシアにとって、肉体の破壊など意味を持たなかった。
 隊長の背後を取るように復活したアナスタシアは、極大の結晶槍を生成し間髪入れずに隊長の背に向けて放つ。

「死角を取ることは戦術の基本、だが」

 結晶槍は隊長を貫く直前で、制止したように動かない。
 それどころか、アナスタシアの体は何かに阻まれるように硬直する。

「人の死角を理解している者にとって、死角なんぞ当然死角ではない。

こと戦闘において、背後であろうと自らの死角は潰し、敵の死角はつぶされているものだと考える。

これも、教えたはずだ」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
558Res/632.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice