モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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508: ◆lhyaSqoHV6[sagasage]
2018/11/08(木) 06:24:44.12 ID:LkNOvbtJ0

クォーツ『今のは……空間転移? いや、事象再現か』

クォーツ『ふむ……なかなかどうして、面白い技術を持っているじゃないか』

またもクォーツは、自己完結しつつ喜んでいる。

むつみ「感心してないで! どうしたらいいですか!?」


クォーツ『あれは、一般的にドラゴン──竜族と呼ばれる生物だな』

クォーツ『先ほどあの男は、フレアブラスと呼んでいたか』

むつみ「ふ、フレアブラスって?」

クォーツ『そうか、一般人だったむつみには見慣れないものか……』


クォーツ『炎のフレアブラス──』

クォーツ『魔界の竜族の中で、雷のテラソーギグ・氷のブリザイアと合わせ、御三家だとか、あるいは三竜だとか呼ばれている種類だ』

むつみ「ま、魔界の竜族……!?」

クォーツ『あー……今はそれは置いておくべきだ、後で説明してやる』



むつみにとっては想像上の存在であるドラゴン──。
それこそ空想物の冒険小説などではよく目にする存在ではあるが、
それが自身の眼前に立ちはだかっているという現実は、容易に受け入れ難いものだった。
だが、相変わらず落ち着き払ったクォーツの様子からすると、驚愕するほどの事ではないらしい。

むつみ「(でも、ドラゴンていったら、大抵はもの凄く強いやつじゃないですか!)」

むつみは改めて、己が非日常の中に置かれているのだと痛感する。



クォーツ『なんにせよ、あれは所詮事象再現によって生み出された紛い物の劣化コピーに過ぎん』

クォーツ『その能力も、本物の竜族には比べるべくも無いものだ』

クォーツ『戦って倒せぬ相手ではない』

むつみ「ほ……本当に?」

そんなむつみの様子を余所に、クォーツは事も無げに言い放つ。
ともすれば、今まで戦ってきたカースなどの存在と同じく、目の前のドラゴンも倒すことが出来るのではないかと、むつみにそう思わせるだけの貫禄があった。


むつみ「どっちみち、戦わずに済ますことは出来ない……ですもんね!」

意を決したむつみは、眼前のファンタジー世界から飛び出したかのような怪物を見据え忍刀を構えた。


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