モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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49: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/05/07(土) 19:44:02.00 ID:glNSs2qCo

 だがその予想は裏切られ、小さく舌打ちする。
 転がっていた下半身は、徐々に結晶化していき、素霊となって空気に溶けていったのだ。

「死にたくなるほど……ね」

 上から聞こえるその声に反応した隊長は、反射的に上空を見上げるがその視界に映るのは迫りくる結晶の翼。

 アナスタシアからの背から伸びる翼は体積を増しながら、叩き付けるように隊長に振り下ろされる。
 隊長の真上にいるアナスタシアはそのまま翼を切り離し、新たな翼を作りつつさらに上昇する。
 それと同時に、多数の杭を作り出し、結晶の翼を叩きつけて上がった土煙の中に存在する隊長に向かって放った。

「да(ええ)……да……да……。

даァアアアアアアア!!!!!!」

 まるで苛立ち、怒りをぶつけるように真下の隊長に向けて続けざまに杭を打ち込む。
 一点に向けて放たれていた杭も、巻き上がる土煙の両に反比例するように精度が落ち乱雑になっていく。

「死にたくなることなんて、ずっとだわ!!!

目の前で殺し合いが繰り広げられて、『私』もそれに参加している!

そのたびに、ワタシの心は死んで、死んで死んで……アー……死にたかった」

 ウロボロスは壊れた心でさえも、復活してしまう。
 死にたくても、死ねなくて。
 それでも人を憎めない。行き場のない感情は毒のように意識に行き渡る。

「死にたくなることなんて……もう、通り過ぎた。

それでも死ねないのなら、ワタシがいなくなれないのなら……唯一憎いアナタを憎むしかない!!!

アナタへの憎しみを踏み台にして、世界そのものから変えなきゃ、ワタシは救われない。

そうじゃなきゃ、ワタシの願いは、叶わない!!!」



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