モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:21:37.22 ID:nZ3oq+wSo
イルミナティ騎士兵団内の境遇に不満を漏らすカーリーだが、特に顔色に不平はなさそうな顔である。
そもそもカーリーは味方でさえも食いつぶしかねない魔性の悪鬼だ。
下手に組ませて任務に出せば、組まされた人間は良くて廃人、ほとんどの確立で物言わぬ無残な死体で帰ってくることが目に見える。
そういった意味でイルミナPにしてもエイビスにしても、カーリーという爆発物のような存在の扱いには細心の注意を払っていたからである。
「まぁいいわ。周りがいくら自由にさせなくとも、アタシはいつも通り好きにするだけ。
そろそろ掃除も済んだことだし、先へ進もうじゃない」
せわしなく動かしていた右手の指は指揮者のそれと同じだ。
それが集結の意を示せば、ビルの中に散開させていたカーリーのジェット推進の義手たちが、主人の元へと集ってくる。
集結する義手は一つも漏れず手ぶらでは帰ってこない。
その手先には、必ず一つ以上の肉袋を引きずりながらカーリーの下で集積する。
「お腹いっぱいごちそうさまだよ。いい絶望をありがとう諸君。
ネクロス、生体反応はどうかしら?」
「……コノ階層上下10かイの範囲にオイテ、人間の生体反応ハカーリーサンのみデス。
後ハ掃討が完了シタカ、これ以上の上階ニ逃げ込ンダのでショウ」
ネクロスのその言葉を聞いて、カーリーは丘の上から飛び降りる。
床に着地したカーリーはぴちゃりと広がる液体を踏みしめながら先へと進む。
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